クレアチンはどんな効果がある?摂取の目安・副作用はあるのか?

栄養

はじめに

今回はトレーニング系サプリにおいて人気の高い「クレアチン」について解説していきます。この記事を読むことでクレアチンの効果や摂取の目安を理解することができます。これから購入を考えている方は是非最後まで読んで参考にしてください!

クレアチンとは

クレアチンの説明に入る前に、必要不可欠な知識としてエネルギー系をご説明します。
私たちの身体は筋肉を収縮する際にアデノシン三リン酸(ATP)という物質をエネルギー源としています。このATPは自動車でいうガソリンのような役割を果たしますが、その貯蔵量には限りがあります。したがって、身体にはATPを再合成するシステムが備わっています
ATPを再合成するシステムは大きく分けて3つあり、そのうちの一つでクレアチンは利用されます。

クレアチン自体はアミノ酸の一種であり、体内ではリン酸化された「クレアチンリン酸」として貯蔵されています。先程、ATP再合成には3つのプロセスがあると説明しましたが、クレアチンリン酸は高強度の運動を行った際に特に必要とされ、ATPの補給に最初に利用されます。高強度の運動を行える分、持続時間は30秒以内と短く、供給するために数分かかります。

クレアチンを必要とする運動例)短距離走、ウェイトリフティング、跳躍種目…etc

クレアチンの効果

高強度運動のパフォーマンス向上

先述した通り、クレアチンは高強度の運動において用いられ、エネルギーの合成を促します。したがって、クレアチンを摂取することでより高い強度(負荷や時間など)での運動が可能となり、パフォーマンスの向上が見込めます。
これはプロのスポーツ選手に限定したことではなく、実際に運動部学生を対象とした実験において、クレアチンの摂取によりパワーが向上という結果が報告されています。

筋量増加

クレアチンの摂取により運動パフォーマンスが向上すると、結果として筋量も増加します。これは普段行っているトレーニングのレベルが上がるためで、筋量以外にも筋力(力の発揮)や筋持久力の向上なども期待できます。

摂取目安

クレアチンは3~5g/日の摂取が推奨されています。クレアチンは糖質を摂取した際に分泌される「インスリン」というホルモンの働きによって筋肉へ運ばれるため、摂取する際は糖質も同時に摂取すると良いでしょう。特に吸収が早い単糖類と組み合わせると吸収効率があがるため、糖質が含まれたドリンクに混ぜるのもおすすめです。

おすすめの摂取方法
・トレーニングの約1時間前の食事の際に摂取する。
・トレーニング後、糖質が含まれたプロテインと一緒に摂取する。

また、アスリートが試合の約一週間前から集中的にクレアチンを摂取することで体内にクレアチンを溜め込む「クレアチンローディング」という摂取方法もります。この場合、一日あたり20gのクレアチンを5~7日間摂取する必要があります。(先行研究では一回当たりの5gの摂取を一日に4回行うことが多い)
しかし、このクレアチンローディングは一般には不必要であり、少ない量でも毎日継続的に摂取することで近しい効果が得られるため、一部のアスリートを除いて実施することはお勧めしません。

クレアチンを多く含む食品

食品含有量
ニシン3.3g
豚肉2.5g
牛肉2.2g
2.2g
マグロ2.0g
1.5g
食品500gあたり     

上記の表がクレアチンを多く含む食品の一覧です。
しかし、毎食これらの食材を摂取するのは現実的とはいえません。そこで、足りない分を補足するためにサプリメントの利用がおすすめです。

Naturecan Fitness クレアチン

摂取する際の注意点

クレアチンを必要以上に摂取すると、腎臓に負担を掛ける恐れがあります。これはクレアチンが体内で役目を終え、代謝物となった「クレアチニン」が深く関与しています。クレアチニンは不要なものであるため、尿として排出されます。つまり、クレアチンを摂取すればするほどクレアチニンは副産物として発生し、それを処理する腎臓に負担かかってしまうということです。
これはクレアチンに限った話ではありませんが、必要以上のサプリメント摂取は絶対に行わないようにしましょう。また、元々腎臓の既往歴がある方は摂取を控えるか担当医に相談するようにしてください。

まとめ

クレアチンはボディメイク・競技力向上に役立つ栄養素であり、積極的に摂りたい栄養素の一つです。特に普段から高強度の運動をされており、更なる高みを目指したい方は一度試してみてはいかがでしょうか。

参考文献
1.東山 暦(監修), パーソナルフィットネストレーナー, NESTA JAPAN事務局, 2019年

2.東山 暦(監修).ファンクショナルアナトミー(機能解剖学)スペシャリスト. 第4版, NESTA JAPAN事務局, 2021年, p.138

3.石崎 聡之鎌田 俊司石原 啓次稲垣 雅鈴木 宏哉. “クレアチンサプリメントが間欠的スプリント運動のパワーに及ぼす影響”. 小山工業高等専門学校研究紀要. 2003 年 35 巻 p. 21-26. クレアチンサプリメントが間欠的スプリント運動のパワーに及ぼす影響 (jst.go.jp), (2023/2/22)

4.楠本 秀忠. “クレアチン摂取が長距離走のラストスパートに与える影響”.大阪経大論集. 2022 年 73 巻 3 号 p. 29-39. クレアチン摂取が長距離走のラストスパートに与える影響 (jst.go.jp), (2023/2/22)

5.DNS.”DNSのこだわり”. DNS ZONE. CONCEPT(コンセプト)|DNS公式サイト DNS ZONE (2023/2/6)

6. 特定非営利活動法人日本食品機能研究会.”クレアチン”. JAFRA. 特定非営利活動法人 日本食品機能研究会 [JAFRA] (2023/9/22)

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