ファンクショナルトレーニングにはどんな効果があるのか。おすすめの種目も併せてご紹介

トレーニング

はじめに

皆さんはファンクショナルトレーニングという言葉をご存知でしょうか。今現在ダイエットや健康維持、競技スポーツのためにトレーニングをされている方は数多くいらっしゃるかと思います。今回紹介するファンクショナルトレーニングは年齢や性別、レベルを問わず実施することができ、どんな目的においてもプラスになるトレーニングです。是非最後まで読んで、明日から実践していただければ幸いです。

ファンクショナルトレーニングとは

ファンクショナルトレーニングとは、一言でいうと「機能的なトレーニング」のことです。
これだけではまだよくわからない方も多いと思いますので、もっと具体的な表現をすると、「多くの筋肉、関節、神経を使用するトレーニング」です。筋力トレーニングの中ではBIG3と呼ばれるベンチプレス、スクワット、デッドリフト等の多関節運動がこれにあたりますが、このようなトレーニングでなくともファンクショナルトレーニングとは数多く存在します。

例えば、日常生活の中で階段の昇り降りが加齢とともにきつくなったと感じる方がいたとします。この際、動作に使用する筋肉を鍛えるにはどのようにすればよいでしょうか。
答えは簡単です。「階段の昇り降り」を行えばよいのです。もし余裕があるならば荷物を持った状態で行えば体重以上の負荷をかけることができます。
このように単なる筋力の強化ではなくファンクショナルトレーニングとは身体の「機能面」にフォーカスし、動きの同調運動連鎖(神経→筋力→骨格)の強化を図るものです。

なぜファンクショナルトレーニングが重要なのか

ファンクショナルトレーニングとは対照的な運動に単関節運動というものがあります。
単関節運動とは動作を行う際に一つの関節しか使用しない種目のことで、筋力トレーニングのなかではアームカール等の種目がこれにあたります。当然、単調な動きだからこそ初心者でも行いやすい・鍛えたい部位(ここでは上腕二頭筋)に集中的な負荷を与えることができる等のメリットはあります。しかし、このような単関節運動だけを行っていると、筋肉の増強に対して全身の連動性や関節、靭帯等の強化が追いつかず不自然な筋発達に繋がる可能性があります。アスリートであれば怪我の原因にもなりかねません。

そこで重要になるのが機能面の強化です。ファンクショナルトレーニングを行うことによって筋力の強化とともに、動きを同調するための神経系や骨の接合部である関節、靭帯の強化も行うことができ、身体のバランスを高めることができます。このことはアスリートやダイエッター、高齢者など、どのような目的で運動を行う人であっても最も重視すべきポイントであり、欠かせない要素です。

おすすめのファンクショナルトレーニング

次に実際にファンクショナルトレーニングを行う際におすすめの種目をご紹介していきます。ただし、ファンクショナルトレーニングは種目や行い方が定義づけされているものではないので、要点を抑えていただければどんな動きでも問題ありません。

スクワット

まずお勧めしたいのはスクワットです。スクワットは下半身のエクササイズの中でも使用する筋肉、関節が多く、機能的なエクササイズであるといえます。初心者の方は自重で行い、慣れてきたらダンベル(水を入れたペットボトルでも可)などの重りを持って行いましょう。また、脚の幅を広くするとお尻の筋肉(臀筋群)に集中的な負荷を与えることができ、反対に狭くすると太もも(特に前側の四頭筋)に集中的な負荷を与えることができます。慣れてきたら是非、チャレンジしてみてはいかがでしょうか。

バーピー

バーピーは全身運動であり、心肺機能も高めることができる種目です。短時間で十分な運動効果が得られるため、時間がない方にもおすすめです。

バーピーの行い方
1.立った状態からスタート
2.しゃがみながら両手をついて足を伸ばす(余裕があればこのまま腕立て伏せ)
3・伸ばした足を元に戻して立ち上がる(余裕があれば立ち上がる際にジャンプ)
4.繰り返す(20~30秒)

また、バーピーはHIITトレーニング(高負荷インターバルトレーニング)と呼ばれており、脂肪の燃焼効果も期待できます。したがって、ダイエットにも活用できる種目です。


※HIITについては以下の記事を参照してください


プランク

プランクは体のコアの部分を鍛えることができる体幹トレーニングです。「機能的なトレーニング」であるファンクショナルトレーニングですが、体幹トレーニングで養うことができるバランス感覚も身体の重要な機能の一つです。また、トレーニング中に転倒のリスクが少ないことから、高齢者やトレーニング初心者でも安心して取り組むことができます。

プランクの行い方

1.両肘、両足で身体全体を支える
2.1の際、できるだけ膝は着かず身体を一直線に保つ
3.この姿勢を保持する(30~60秒)

まとめ

今回はファンクショナルトレーニングについて解説してみました。何度も強調させていただきますが、ファンクショナルトレーニングはあくまでも機能的なトレーニングであるため、この種目でないとダメといった定義づけはございません。ご自身が高めたいと感じる機能を理解し、どのような動きをすればそれが鍛えられるのかを調べ、考えてトレーニングに臨みましょう。
※トレーニング中はくれぐれも怪我にご注意ください。

参考文献
1.東山 暦(監修), パーソナルフィットネストレーナー, NESTA JAPAN事務局, 2019年

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