はじめに
今回は身長を伸ばす方法について、食事に焦点を当てて解説していきます。私自身、子供の頃は今のような知識がなかったため何もわからないまま食事をしていましたが、「当時から知っていればな…」と思うことが多々あります。この記事を読んでくださる方には是非正しい知識を身につけて、日々の食事に活用していただければ幸いです。具体的な食品例も合わせてご紹介していますので、最後まで読んで参考にしてくださいね!
身長を伸ばすための基礎知識
食品を紹介する前に身長を伸ばすための基礎知識について解説していきます。通常、身長は思春期(女子は11歳頃、男子は13歳頃)をピークに伸びていき、骨だけでなく筋肉やホルモンの分泌量など様々な変化が訪れます。
当然、そこには個人差があり、成長のスピードや幅などは人によっても異なるため他人と比べるものではありません。大切なのは正しい知識を身につけて、健康に心身を成長させていくことです。
今回は食事に焦点を当てていますが、適度な運動や十分な睡眠をとることも大切です。これら3つの習慣が全て確立されることで成長期を最大限に活かすことができるのです。
身長を伸ばすために有効な食品
ここからは身長を伸ばす効果が期待できる食品を解説していきます。注意点として、これだけ取っていればOKというわけではなく、様々な栄養素をバランス良く摂取することが大切です!
乳製品(牛乳、チーズなど)
身長を伸ばすと聞いてカルシウムを連想する方も多いのではないでしょうか。実際にカルシウムは骨や歯の形成に不可欠であり、外せない栄養素です。また、血液の凝固や筋肉の収縮、神経伝達にも密接に関わっており、健康的な身体作りに寄与します。
タンパク質(肉、魚、卵など)
先述した通り、成長期には骨だけでなく筋肉も成長していきます。そのため、筋肉の材料になるタンパク質の摂取も心がけなければなりません。
タンパク質も様々な食品から摂取することが基本ですが、身長を伸ばすという観点からは魚類がおすすめです。魚類にはカルシウムの吸収を促進する「ビタミンD」が豊富に含まれています。また、ホルモンの材料になる良質な脂質も含まれており、数々のメリットがあります。苦手な方も多い食材ですが、積極的に摂取していきましょう!
どうしても苦手な方やより手軽な食材を求める方には卵がおすすめです。卵は必須アミノ酸の含有率を示す「アミノ酸スコア」が100という良質なたんぱく質です。そして、成長・発育にも関与する「亜鉛」の含有量も多いため成長期のお子様に最適な食材だといえます。
納豆(大豆製品)
納豆は植物性タンパク質であり、カルシウムの骨への沈着を促す「ビタミンK」が豊富に含まれています。また、大豆製品には成長ホルモンの分泌を促してくれる「アルギニン」と呼ばれるアミノ酸も含まれているため、納豆が食べられない方も大豆を使用した食品を摂取するよう心がけましょう!
※大豆アレルギーの方でもアルギニンはサプリメントから摂取することができます。使用前に医師にご相談の上ご判断ください。
炭水化物(ご飯、パン、麺、いも類)
当然のことながら身体のエネルギーになる炭水化物も重要な栄養素です。特に部活動等で身体を頻繁に動かす方はしっかりと摂取しなければなりません。もし不足してしまうと身体を動かすためのエネルギー源として筋肉が分解されてしまうため、成長の妨げになってしまいます。
近年では「低糖質ダイエット」が流行し、必要以上に糖質の摂取を控えてしまう若年層が多くなっていますが、成長期に最大限身長を伸ばすためにはあまりお勧めできません。
余分な体脂肪を増やしたくないのであれば糖質の”量”よりも”質”にこだわるべきです。お菓子類、菓子パン、ジュースなどは控え、しっかりとした食事から摂取するようにしましょう。
海藻類(あおさ、あおのり、わかめなど)
海藻類には骨や歯の成長を助けるマグネシウムが豊富に含まれています。また、カルシウムが筋肉の収縮に寄与するのに対し、マグネシウムは筋肉の弛緩を促します。運動をする際に筋肉は収縮と弛緩を繰り返していますので、カルシウムとマグネシウムをバランス良く摂取することが大切です。
筋肉を弛緩させるということは血管を柔らかくすることにもつながりますので、血圧の調整にも役立つ栄養素です。高血圧の方は積極的に摂取しましょう。
まとめ
今回は身長を伸ばすために効果的な食材を紹介していきました。もちろん、ここで紹介したものがすべてではないので気になる食材があれば調べてみるのもいいと思います。一つ一つの食材にどんな効能があるのか意識しながら食事をすると普段の食事がもっと有意義になると思いますよ!
参考文献
1.東山 暦(監修), パーソナルフィットネストレーナー, NESTA JAPAN事務局, 2019年
2.東山 暦(監修).ファンクショナルアナトミー(機能解剖学)スペシャリスト. 第4版, NESTA JAPAN事務局, 2021年, p.138
3.SUNTORY. “「カルシウム」の働きとは?役割や含まれる食べ物、一日の摂取量について解説”. サントリーウエルネスOnline. 「カルシウム」の働きとは?役割や含まれる食べ物、一日の摂取量について解説 – 健康情報コラム (suntory-kenko.com), (2023/5/29取得)
4.大塚製薬. “ビタミンK”. 栄養素カレッジ.ビタミンK|栄養素カレッジ|大塚製薬 (otsuka.co.jp), (2023/5/30取得)
コメント