糖質の種類について。ダイエットに適した糖質とは?

栄養

はじめに

皆さんは単糖類、多糖類といった言葉を耳にしたことはありませんか?
普段私たちが口にしている糖質には様々な種類があります。それぞれ異なる特性をもつ糖質をひとくくりに「糖質」として扱ってしまうとせっかくのダイエットも効率性を欠くものになってしまいます。
今回は糖質を種類別に紹介し、それらの特性をダイエット目線で解説していきます。正しく理解して明日からの食事に活かしてみてください。

そもそも糖質とは

この記事を読んでいただいている方は、既に糖質についてある程度理解している方が多いと思いますが、念のため説明させていただきます。
糖質はご飯やパン、麺類といった主食となる食べ物に多く含まれており、人体のエネルギー源となります。成人の一日の摂取カロリーのうち45~65%を占めるこの栄養素は私たちの生活に必要不可欠な存在です。
しかし近年では「糖質制限ダイエット」というダイエットが普及し、糖質そのものがダイエットの天敵であるかのように扱われています。確かに糖質を控えると体重も減少しやすいのは事実ですが、重視すべきは糖質の量ではなく質です。まずはむやみやたらに制限するのではなく、糖質の種類とそれぞれの働きを理解することから始めましょう。

糖質の種類について

ここからが本題です。
糖質には大きく分けて3つの種類があり、それぞれ異なる性質を持ちます。この記事ではダイエットの視点から順に説明させていただきます。

単純炭水化物(単糖類・二糖類)

単純炭水化物は繊維質やビタミン、ミネラルを含んでおらず、素早くブドウ糖に変わるため、迅速なエネルギー補給ができるのが特徴です。したがって素早くエネルギーを補給しなくてはならないアスリートやボディメイク目的でトレーニングをしている方は吸収の早い単純炭水化物をトレーニング前後に摂取すると良いでしょう。しかし、吸収が早い分エネルギーレベルが下がるのも早いため、持続性はありません。したがって「食事」というよりも迅速なエネルギーの「補給」といったイメージです。
単純炭水化物の摂取はダイエットをしている方はなるべく控えることをおすすめします。先述したように単純炭水化物はエネルギー補給が目的であり、ダイエットの基礎である「エネルギーをマイナス状態にする」ことの妨げになるからです。また、吸収が早い分血糖値も急激に上昇するためインスリンの過剰分泌にもつながります。
※以下の記事内の糖質制限に関する説明にてインスリンについて解説しています。

単純炭水化物は蜂蜜やグラニュー糖、清涼飲料水、ゼリー飲料等の食品に多く含まれています。一般的に原材料名の欄(特に最初の方)にブドウ糖や果糖といった表記があるものは単純炭水化物を多く含んでいます。迷ったときは確認しましょう!

以下に単糖類、二糖類の形態を記載しておきます。

単糖類               二糖類
・ブドウ糖             ・ショ糖(ブドウ糖+果糖)
・果糖               ・乳糖(ブドウ糖+ガラクトース)
・ガラクトース           ・麦芽糖(ブドウ糖+ブドウ糖)

複合炭水化物(多糖類)

複合炭水化物はデンプンと食物繊維から構成されています。単純炭水化物とは対照的に繊維やビタミン・ミネラルを豊富に含んでいるため、栄養価が高く、日常的な食事の主軸とするべき存在です。また、吸収に時間がかかるため、長時間にわたって満腹感を得やすく、ダイエットに適した糖質であるといえます。
複合炭水化物はお米や小麦、じゃがいも、豆類といった自然由来の食品に含まれています。吸収に時間がかかる分インスリンの上昇も緩やかで、上り幅も小さいのが特徴です。

繊維質(食物繊維・機能繊維)

繊維質はダイエットには欠かせない存在です。実際にほとんどカロリーを供給しないため太ることもありません。繊維質は食べ物をゆっくりと消化させる働きがあり、長時間にわたって満腹感を得ることができます。特に機能繊維と呼ばれる繊維は私たちの身体にとって嬉しい効果があります。

機能繊維の効果
・満腹感を得られる
・血糖値を安定させる
・便秘予防
・脂肪とコレステロールの吸収を抑える

繊維は野菜や穀類、豆類、果物、きのこ類、海藻類に多く含まれています。注意していただきたいのは果物や野菜の中でもイモ類等には繊維質と同時に多くの糖質が含まれていますので、ダイエット中の方は摂取量に注意してください。

まとめ

今回は糖質の種類について解説しました。繰り返しになりますが糖質自体は悪いものではなく、たとえダイエット中だとしても私たちの身体には欠かせないものです。摂取するべき糖質の種類や量に注意しながら健康的なダイエットを心がけましょう!

参考文献
1.東山 暦(監修), パーソナルフィットネストレーナー, NESTA JAPAN事務局, 2019年

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