芋類はダイエットの敵!?実はダイエットの強い味方!

栄養

はじめに

ダイエット中の野菜選びにおいて、糖質が高い芋類を避けるべきだという話をよく耳にします。確かに芋類は他の野菜と比べて糖質の含有量が多く、食べ過ぎるとあっという間にカロリーオーバーを招いてしまいます。しかし、選ぶものや食事の内容を工夫することによってダイエットの強い味方になってくれる優秀な野菜です。そこで今回は、ダイエット中におすすめの芋類と食事への取り入れ方について解説していきます。是非最後まで読んで参考にしていただければ幸いです。

芋類とは

芋類は正式には根菜類の一部で、ジャガイモやサツマイモなどがこれにあたります。デンプンなどの炭水化物を主成分とし、世界の国々では芋類を主食としている地域もあります。糖質の含有量が多いという点においてダイエット中は敬遠されがちな食材ですが、栄養価が高く、様々な効果が期待できる優秀な食品です。

芋類の栄養素・効果

食物繊維

まずは何と言っても食物繊維の効果です。食物繊維は食後の血糖値の上昇を抑え、身体に脂肪が付くのを抑制してくれます。
また、ダイエット中はどうしても腸内環境が乱れてしまい、便秘に悩まされる方も多くいらっしゃいます。腸内環境の悪化は体重の停滞にもつながるため、できるだけ避けなければなりません。そこで食物繊維を積極的に摂取することにより、便通が改善され腸内環境を整えてくれます。

カリウム

カリウムには細胞の浸透圧を維持する効果があり、細胞内の老廃物を流してくれます。また、体内のphバランスを保ち、余分な塩分を排出してくれるため、むくみの解消や高血圧の改善に効果的です。
さらに筋肉の収縮にも作用し、筋力トレーニングのパフォーマンス向上にも役立ちます。

ビタミンC

ビタミンCは水溶性のビタミンで強い抗酸化作用を有していることから、老化防止や免疫力向上に効果的です。また、肌にハリを持たせるコラーゲンの合成をサポートし、美肌効果も期待できます。
その他、鉄分の吸収をサポートする効果もあるため、貧血気味の方も積極的に摂取したい栄養素です。

ビタミンB群

エネルギーの代謝に関わるビタミンB群も芋類には豊富に含まれています。特にさつまいもは糖質の代謝に関与するビタミンB1とアミノ酸の代謝に関与するビタミンB6の含有量に優れ、エネルギー(糖質)の消費効率を良くしつつ、筋肉の合成もサポートしてくれます。

代表的な芋類と糖質量(カロリー)

一口に芋類といってもその種類は様々で、品目によって栄養素が異なります。下の表は、スーパーでもよく見かける一般的なものをピックアップし、まとめたものです。

名称糖質含有量(/100g)
さつまいも30g (132kcal)
じゃがいも17g (76kcal)
南瓜※17g (91kcal)
里芋11g (58kcal)
※南瓜は厳密には芋類ではありませんが、混合させることが多いため表に加えました。一般的な「西洋かぼちゃ」の糖質量です。

ここで、白米の糖質量は100gあたり35g (156kcal)であることから、芋類は白米と比べて糖質量が少ないということがわかります。最も糖質量が少ない里芋に関してはさつまいもの約1/3しかありません。

芋類をダイエットに取り入れる方法

先述の通り、芋類は私たちが主食としている白米と比べて糖質量が控えめです。しかし、”野菜”としては依然として糖質量が多いのも事実です。
したがって、ダイエットに取り入れる際は芋類を“野菜”としてではなく”主食”として扱うことが重要です。主食として考えれば控えめな糖質量や豊富な食物繊維など、ダイエットの強い味方となります。
初めのうちは普段食べているご飯の量を半分にし、残りを芋類で置き換える方法がおすすめです。
ex)白米100g→白米50g+南瓜50g

いきなり全てを芋類に置き換えてしまうと、継続するのが困難になってしまうため徐々に変えていくことが大切です。また、単一の食品ばかりでは飽きや栄養価の偏りが生じる恐れがあるため、気分によって様々な食品を試す方が良いでしょう。

まとめ

芋類は野菜の中では糖質量が多く、一見ダイエット中には向かない食材です。しかし、米やパンなどの主食の代わりとして摂取することにより、糖質やカロリーを抑えることが可能です。是非、日頃の食事メニューに取り入れてみてはいかがでしょうか。

参考文献
1.東山 暦(監修), パーソナルフィットネストレーナー, NESTA JAPAN事務局, 2019年

2.東山 暦(監修).ファンクショナルアナトミー(機能解剖学)スペシャリスト. 第4版, NESTA JAPAN事務局, 2021年, p.138

3.カネハツ. “お役立ちコラム 食材豆知識”.カネハツ.いも類 | 食材まめ知識 | おいしいかんどうずっといつまでも カネハツ食品株式会社 (kanehatsu.co.jp), (2023/6/9取得)

4.Claire Muszalski. “ビタミンCの有用性|効果的な摂取法は?過剰摂取による悪影響は?”. MYPROTEIN. ビタミンCの有用性|効果的な摂取法は?過剰摂取による悪影響は? |マイプロテイン (myprotein.jp). (2023/6/10取得)

5.Medi Platte. “さつまいもに含まれる栄養素とは?はたらきや効果的な食べ方を解説”. Medi Platte. さつまいもに含まれる栄養素とは?はたらきや効果的な食べ方を解説 | MediPalette (lotte.co.jp). (2023/6/13取得)

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